2010年12月15日水曜日

一般質問 子育て支援としての病児・病後児の対応について

12月9日、一般質問の三項目目は、子育て支援としての病児・病後児の対応についてです。

現在、函館市の病児・病後児保育の実施状況は、

①乳幼児健康支援デイサービス(病後児保育)
  五稜郭病院内、利用時間8:00~18:00、定員6名
  利用料金:1日1人2000円(所得税非課税世帯1000円、市民税非課税・生活保護世帯は無料)

②ファミリーサポートセンター事業(病児・病後児も対象)
  援助を受けたい方と援助を行う方との相互援助活動です。
  子どもさんの病気時や援助を必要としたいときに申し込みをして、
  提供会員の自宅で子どもさんの預かりを行います。
  利用料金:30分あたり350円(一人親家庭、低所得者の方は30分250円)

市戸質問は、次の内容です(概要)



3、  子育て支援としての病児・病後児の対応について


市戸
市が行った平成20年度次世代育成支援に関するニーズ調査を見ますと、「理想的な子どもの数」より、「現実に持ちたい子どもの数」が少ない理由については「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」との回答が最も多くなっています。

そして、「子育ての辛さを解消するために必要なこと」に関しては、「仕事と家庭生活の両立」や「子育てしやすい住居・まちの環境面での充実」という回答がトップとなっています。この調査から伺えるのは、市民が望んでいる子育て支援は「経済的支援」と「仕事と子育ての両立支援」ということがわかります。

そこで、質問いたします。仕事と子育ての両立を支援する事業に、病児・病後児保育がありますが、現在の事業内容と利用状況をお知らせください。


福祉部長
本市におきましては、保育園児の病気や怪我の回復期で、
集団保育が困難な期間について、病院の専用室で保育ができるように、
社会福祉法人函館厚生院に委託をして、函館五稜郭病院において
定員6名の病後児保育を実施しております。

利用料は1日2000円ですが、所得税非課税世帯では1000円、
市民税非課税世帯や生活保護世帯は無料となっており、利用実績は、平成19年度26件、
20年度33件、21年度は13件となっています。

また、社会福祉法人函館市社会福祉協議会に委託している
ファミリー・サポート・センター事業におきまして、病児・病後児の預かりを実施しておりまして
利用実績は、平成19年度255件、20年度195件、21年度は243件となっており、
利用料金は、30分350円ですが、今年度からは、ひとり親世帯や市民税非課税世帯、
生活保護世帯は250円としております。


市戸
11月の末、毎年行われています函館保育連絡会と福祉部・教育委員会との懇談に案内をいただきましたので参加してきました。懇談の中では、病児・病後児保育の充実について、切実な意見が出されていました。特に乳幼児健康支援デイサービス事業については「感染症は対象外といわれた」「時間帯が利用しづらい」などなどです。

そこで質問いたします。このように充実を求めている声を昨年もお聞きしましたが、この間、どのように検討してきたのか、伺います。


福祉部長
保育園の保護者等の市民団体から、「病児・病後児保育の施設を量・質とも充実してほしい」
との要望をいただいておりますが、

本市におきましては、平成21年度から、
ファミリー・サポート・センター事業における
病児病後児預かりを充実させる方向で、専門の医師を医療アドバイザーとして
選定し、保健医療面での助言が受けられるような体制強化を
図ったところでございます。

また、平成22年度からは、ひとり親世帯等の利用者負担の軽減を
図るとともに、函館五稜郭病院で実施している病後児保育のリーフレットを
市内の認可および認可外の保育園に通園している児童の保護者に配布し
周知に努め、利用の促進を図っているところでございます。


市戸
感染症の子どもを受け入れるディサービス事業にすべきと考えますが、いかがでしょうか。

福祉部長 
感染症のこどもを受け入れるデイサービス事業につきましては、
既存の施設においても専用の保育室および隔離機能のある安静室が必要であり、
新たに保育園や病院で実施する場合、
担当する看護師や保育士を雇用しなければならないことから、
今後、ファミリー・サポート・センターの利用状況や
そのニーズも踏まえながら、病院等とも相談してまいりたいと考えております。


市戸
五稜郭病院での病後児保育の利用が少ない理由は何か。


福祉部長
現在、函館五稜郭病院においては、
38度以上の熱がある場合や感染症に罹患し感染力がある状態の子どもは、
受け入れできないこととなっておりますことから、
それも利用が少ない理由の一つではないかと考えております。

また、ファミリー・サポート・センターに日常的に預けているなかで、
病気の際に子どもが慣れた環境の中でいることで安心感を得られると
いうことも理由の一つではないかと考えられますので、
今後、よく調べてまいりたいと考えております。


市戸
全国病児保育協議会の資料を見ますと、
病児保育とは、単に子どもが病気のときに保護者に代わって
子どもの世話をすることを意味しているわけではありません。
病気にかかっている子どもに、子どもにとって最も重要な発達のニーズを
満たしてあげるために、 専門家集団(保育士・看護師・医師・栄養士等)によって保育と看護を行い、 子どもの健康と幸福を守るためにあらゆる世話をすることをいいます。 

私は、お母さんたちの声を聞いて、
函館の病児保育をもっと充実させたものにしていかなければならないと感じました。
札幌では、5ヶ所で病児保育を行っています。
その内の一つに、菊水こどもデイサービス(病児保育)があります。
私も看護学生のころに菊水こども診療所というところに実習に行きましたが、その小児科に併設をして行っています。

どのような様子で運営しているかといいますと、
定員46名。朝818時。
三つの部屋があり、隔離になるような部屋も準備しているので、
感染症のお子さんも受け入れているとのことです。
看護師は小児科の診療所からと保育士が午前午後のパート7人で交替勤務。
午前と午後の二回「こども診療所」の医師が診察します。
一日平均34人。年間1000人以上は受け入れているということになります。
札幌市内でも利用する方が一番多いと言っていました。

子育てと仕事を両立するためには、
安心して、子どもさんを見てもらえる病児保育が求められていると思います。
そこで、再度質問いたしますが、
感染症のお子さんを受け入れられるような病児保育を行う必要があると思いますが、いかがですか。


福祉部長
先ほどもご答弁申し上げましたが、感染症に罹患し感染力がある状態の
子どもを受け入れするためには、専用の保育室のほかに隔離機能のある安静室が
必要ですが、現在、函館五稜郭病院で実施している病後児保育では、
隔離機能がある安静室がない状況にあり、
また、職員の配置も必要でありますのでファミリー・サポート・センター事業の
利用が増えている現状を踏まえ、
よく要因を調査したなかで、ニーズに対応するための望ましい形について、
さらに検討してまいりたいと考えております。


市戸
今は、お父さんもお母さんも、仕事を長期に休めないという雇用状況です。
普段忙しくても、子どもが病気のときはそばにいてあげたいと思うのは、
親として当然のことです。
それさえもできない今の厳しい情勢があります。
孤独な子育てをさせないように、行政がしっかり応援しなければならないと
考えます。

今、七飯町でも小児科に併設した病児保育を準備中です。
そこに問い合わせをして聞いてみましたが、
当然感染症のお子さんも受け入れるとのことです。

函館市のファミリー・サポート・センターも重要な役割があります。
それと同時に、病児保育を充実させていくことが求められています。

今後、私も充実させていくためにいろいろと提案を行っていきたいと思います。


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